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本研究は、韓国語を母語とする中級レベルの日本語学習者の課題レポートに現れる漢語表現の誤用を中心に分析を行ったものである。誤用例の分析をもとに、学習者が自然な漢語表現を使いこなせるよう指導に役立てていくことを目的にしている。
誤用例を四つの類型に分け、分析した結果は以下のとおりである。
まず、名詞に~性,~的,~感などの接辞が付いた漢語表現の誤用があげられる。韓国語では‘感受性, 中毒性, 集中的, 安堵感’のように名詞に接辞が付いて一つの名詞や形容動詞として使われる漢語が多い。このような漢語を日本語の中でそのまま使うと、不自然な日本語になる場合が多いので注意が必要である。
次に、‘断然(단연), 본래(本來), 전직(前職), 沐浴(목욕), 誤算(오산), 유대관계(紐帶關係), 契機(계기)’のように、韓国語ではよく使われている漢語が日本語ではあま使われてない場合も誤用が生じやすい。日本語で漢語と同じ意味を持つ和語がある場合は、和語を使ったほうが日本語として自然な場合が多いので、この点に気をつけると、誤用を減らすことができると思われる。
また、 ‘現実と 現状, 準備と 支度, 関心と 興味, 観衆と 観客’のような類義語が、韓国語にも日本語にもある場合、これらの漢語が意味・用法とも、日韓で同じであろうという推測から生じる誤用もある。それぞれの語彙の意味・用法を例文をもとによく説明し、理解させ、誤用を減らせるのではないかと考える。
最後に ‘女主人公, 偶然に, 不足な人’のように日・韓の文法上の違いから生じる誤用と、 ‘真心で, 心がある, 心が生じる’のような韓国語の表現をそのまま日本語に直訳することによって生じる誤用がある。学習者には、多様な例文を提示し、理解をはかることが大切であろう。このように、韓国人学習者が韓国語でよく使われている漢語を日本語に当てはめて使用することによって生じる誤用を減らすためには、まず教師が両言語の漢語表現の違いを認識し、十分把握した上で指導をする必要がある。また、学習者も、日・韓の漢語表現に違いがあるという認識をもち、誤用を犯さないよう、類義語の使い分けなどがうまくできるように、学んでいく姿勢が必要であろう。
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